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野菜

​丸元康生のスンナリ栄養学

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消化酵素はこのように働きます




 酵素と言えば、よく名前を聞くのが「消化酵素」ですね。

 こちらのブログで出てきた酵素は、分子がスポスポはまって化学反応をスピードアップさせるのがお仕事でした。

 それと消化酵素は何が違うのか?


 実は、何も違いません!

 消化酵素にも、分子がスポスポはまります。

 そして、化学反応をスピードアップさせるのがお仕事です。

 ただ、これまでイラストでご紹介してきたのは「合成」の化学反応。消化酵素は「分解」の反応を担当しています。


 ある分子を分解したい場合、切り離したいポイントがあります。



 そして、栄養素を分解する(=消化する)際には、たいてい水の分子が必要です。

 栄養素と水の分子がカチリと合わさると化学反応が起こり、分子はパキンと分解されます。



 水はそこら中にあるのですが、それだけでは分解反応はさっぱり進みません。

 なぜか?

 水も栄養素もでたらめに動き回っているので、いつまで待ってもカチリとはまらないからですね。



 そこでやっぱり、酵素の出番。

 栄養素も水も、酵素のすき間に吸いよせられていきます。

 スッポリ酵素に収まると、ちょうど化学反応が起こるように向き合うので、即座に分解反応が起こります。



 分子のつなぎ目は簡単にカットできそうですが、担当の酵素がないと切れません。

 たとえば、人はショ糖(砂糖)はいくらでもブドウ糖と果糖に分解できます。それは、つなぎ目を斬る消化酵素が消化管にあるからですね。

 一方、乳糖をうまく消化できないせいで、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする人がいます。それは、乳糖を分解する酵素がないから。西洋人と比べて東洋人の方が乳糖用の消化酵素が少ない傾向があります。




 担当する消化酵素がないと、加熱調理したり、フードプロセッサーで切り刻んだりしても、栄養素を分解できません。

 ささいな合成反応にも酵素が必要なように、ほんのちょっとした分解反応にも必ず酵素が必要なのです。 

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