アルファルファなどと同じやり方で、大豆やひよこ豆のスプラウトもできます。なぜ、豆までスプラウトさせるのかというと……単純に「おいしいから」ですね!
料理教室の生徒さんにも、「豆は好きじゃない」という方がいらっしゃいました。豆には軽いえぐみがありますが、それが苦手のようです。
「じゃ、枝豆もダメですか」とお聞きしてみると、「枝豆は好き」。
そこで、大豆スプラウトを試していただくと、「これはいける!」とバクバク食べられていました。
実際、大豆スプラウトはおいしい枝豆と同じか、それ以上に深い味わいがあります。簡単ですので、ぜひお試しください。
10時間ほど吸水させ、ザルなどに入れて、一日2回ほど水ですすいであげるだけでOK。
温室用ポリ袋があると、冬場でも失敗しません。豆と同じくらいの長さまで根が伸びたら収穫します。あとは、食べられる柔らかになるまで、10分前後蒸すだけ。
豆は発芽(実際は発根ですが)させることで、栄養的なメリットのある変化がいろいろと起こります。
豆に含まれていたでんぷんは、発芽がスタートするとどんどん分解され、エネルギー源として消費されたり、ビタミンなどの栄養素を作る材料として利用されたりします。その分、トータルでの糖質量は減少します。
発芽によって、豆の中のタンパク質は次々に分解され、ペプチドやアミノ酸に変わります。タンパク質の一部が消化されたようなかたちになるので、食べた時に消化・吸収しやすくなります。
豆に含まれるミネラルの多くは、フィチンのかたちで貯蔵されています。フィチンは、「フィチン酸とミネラルが結合した分子」。このままでは豆を食べてもミネラルを吸収できません。発芽の過程でミネラルはフィチンから解放され、吸収されやすい状態になります。
豆は発芽すると細胞壁がソフトになり、調理の時間も大幅に短縮されます(10数分蒸すだけ)。加熱による栄養素のロスも抑えられるので、味わいはより深まります。豆嫌いの人でもつい手を伸ばしてしまうおいしさですよ!
【by 平田ホリスティック教育財団理事 丸元康生】
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