毎年この時期になると、母親から「新ショウガの酢づけ」がどっさり送られてきます。農家の奥さんがご自分の畑で採れた新ショウガで作っている、少量生産の商品のようです。
テレビCMでお馴染みの「岩下の新生姜」と似ていますが、もっと手作り感があります。
実家に帰った時に、「これ、おいしいね!」とバクバク食べていたら、送ってくれるようになりました。
初めは、550gのパックを2つ送ってくれていたのですが、すぐに食べきってしまうので、次の年は4パックになり、その次の年は5パックに……
妻もぼくも、あればあるだけ食べてしまうので、いくつあっても足りません。
ある時、スーパーで新ショウガが売られているのを見かけて、ひらめきました。
「ひょっとして、新ショウガの酢漬けって、自分でも作れるんじゃないの!」
ネットで調べてみると、レシピがいろいろありますね。
ショウガの処理にしても、軽くゆがいたり、熱湯をかけたり、生のまま漬けたり……
栗原はるみさんが、ショウガも甘酢も加熱しないレシピを書かれていて、一番シンプルだったので作ってみました。
翌日からすぐに食べられて、あまりに簡単でおいしいので感激。
去年はこれを作りまくりました。
最近、父の本をパラパラ眺めていたら、「新ショウガの酢漬け」のレシピを見つけました(『丸元淑生のシンプル料理』講談社 83ページ)。
父の料理本は全部、ボロボロになって何度も買い替えるくらい読み倒しているのに、これは完全に見落としていました。
一切加熱がなく、砂糖も使いません。
砂糖ゼロでも、全然いけますね!ぼくは、こちらの方が好きでした。
新ショウガは好きだけど、甘い味付けが好みでなかった方は、ぜひ試してみてください。
<用意するもの>
新ショウガ
塩
酢
【作り方】
①新ショウガを適当なところで切って、皮をむきます。
ふきんでむいてもいいし、アルミホイルを丸めたものやピーラーを使ってもかまいません。
②ショウガをできるだけ薄くスライスします。
スライサーがあれば、それを使うと簡単でしょう。ショウガを加熱しないので、厚切りにすると強い辛味が残りやすいです。
お皿の模様が透けて見えるくらい薄く切った方が、おいしくなります。
③スライスしたショウガをボウルに入れて塩をふります。
重なっているところがあれば、指で離してあげて、全部の面に塩をなじませるようにします。
塩の量は、新ショウガ1パックなら、塩小さじ1くらい。
④10分ほど放置しておくと、ショウガから水が出てきます。その水を捨て、ショウガを軽く絞って水を落としてから、保存容器に入れます。
⑤酢をひたひたになるまで保存容器に注ぎ、冷蔵庫で保存します。
翌日から食べられます。
毎日少しずつ取り出して食べ続けていた方が、早く辛味がぬけて味がなじみます。
容器のふたを開けずに放っておくと、数週間たったあとでもかなり辛いです。
新ショウガは夏ごろから店頭に並びますが、それはハウス栽培されたものです。
路地ものは、10~11月が収穫期なので、今がちょうど旬ですよ!
生産量は路地ものの方が少ないので、扱うお店は限られているかもしれませんが、ぜひ探してみてください。
【by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】
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