「ナイスなCさん、Dさんを募集します」と書いたら……
なんと、今度はうちの奥さんが「ナイスな奥さん」になってしまいました!
奥さん「ねぇ、『栄養素は食べただけではからだの中に入らない』って書いてたけどさ……」
丸元「うん?」
奥さん「あれって『食べただけでは細胞の中に入らない』ってことなんじゃないの?」
丸元「そうなの? なんで?」
奥さん「だって、食べたら腸の中とかには入るわけでしょう? 腸って、からだの一部だよね。だから、からだの中には入ってるんだけど、細胞の中にはまだ入ってないってことなんじゃないの?」
なるほど~
そういうことでしたか!
ココは大事なポイントですね。
確かに、胃も腸もからだの中にあります。
でも、その表面は実はからだの外なのです。
ヒトのからだって「チクワみたいなもの」ってよく言われますね。
たとえば、チクワの穴の中にアリが一匹もぐりこんだとします。
このアリは、チクワの本体(=食べられるところ)の中に入っているわけではありませんね。
同じように、食べたものは、からだの中の「穴」に入ります。本体ではなく、空洞、トンネルに入るだけなのです。もし消化されなければ、トンネルの出口から吐き出されてしまいます。
栄養素は、絶対に消化されなくちゃダメ。
じゃないと、入れてあげない。
って、からだの仕組みはあんまり栄養素フレンドリーじゃないですよね。
栄養素はからだに役立つものなのだから、スイスイ入れてあげていいように思わないでしょうか?
でも、それはできない事情があります。
口からは、病気を起こす細菌、ウイルス、不自然な添加物など、からだ本体に絶対入れたくないものが毎日もぐり込んできます。これを断固としてシャットアウトするのも、消化管の大切な仕事です。そのために、口から先は愛想のないトンネル仕様に作られているわけですね。
大半の栄養素が吸収される場所は腸ですが、腸は……
1 栄養素を吸収する
2 有害物質の侵入を阻止する
この二つの作業を並行して行っています。
加えて腸には、もう一つ大切な仕事があります。
3 有害なものとそうでないものを間違えずに見分ける
この腸の3つのお仕事を並べてみると、どこかで聞いたフレーズを思いださないでしょか? 神学者ラインホルド・ニーパーの「平穏の祈り」に似ていますよね。
神よ、お与えください。
変えられないものを受け入れる心の静けさと、
変えられるものを変える勇気と、
その両者を見分ける知恵を。
腸がこれを聞いたら……
「分かる! 見分けるのが大変なんだよね」と言いそうです。
今日のお話を締めくくっておきましょう。
とりあえず、今回覚えていただきたいポイントは、これだけ。
「腸のお仕事は想像以上に複雑で大変」
栄養素を吸収するだけでいいなら楽ちんでしょうが、そんなシンプルな現場ではないってことですね。
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